基本情報技術者試験で問われる半導体メモリのRAMとROMが美少女に思えてならないので、魔法少女に例えて解説してみた。
ふたりはメモキュア♥
ラムとロムは、私立メモリー学園に通う高校1年生。
ラムは勉強はできるけど、一度寝ると記憶が無くなってしまう残念系女子。
ロムは勉強はあまりできないけど、寝ても記憶は消えない元気系女子。
2人とも一見普通の女の子だが、それは世を忍ぶ仮の姿。
実は、秘密結社「コンピュータ」で 最高司令官「CPU」の命令のもと活動する魔法少女「メモキュア」なのである!
解説
コンピュータの記憶装置として使われる半導体メモリには、主にRAMとROMがある。
RAMは情報の読み書きができるメモリで、電源を落とすと記憶した内容が消える揮発性という特性がある。
ROMは情報の読み出しのみできて、電源を落としても記憶が消えない不揮発性という特性がある。CD-ROMやDVD-ROMで聞いた事がある人もいるだろう。「Read Only Memory」の略なので、覚えやすい。
でも実は書き込めるものも登場している。
RAMの種類
メモキュアになったラムは、DRAMモードとSRAMモードの2形態に変身できる。
DRAMモード
「DRAMモード!コンデンサ回路オン!」と唱えると、「コンデンサ」と呼ばれる体内の魔術回路が起動する。
DRAMモードのメリットは、以下の2点。
①コンデンサに大容量の魔力を蓄えることができること。
②消費MPが少ないこと。
DRAMモードのデメリットは、以下の2点。
①魔法の発動が遅いこと。
②精神負荷が高く、魔力が自然放出してしまうこと。
ラムの場合は、リフレッシュのために定期的に主人公から魔力を供給して、DRAMモードを維持する。
魔力の供給が切れると代償として記憶が失われるため、主人公の存在は必須である(ご都合主義)。
SRAMモード
「SRAMモード!フリップフロップ回路オン!」と唱えると「フリップフロップ」と呼ばれる体内の魔術回路が起動する。
SRAMモードのメリットは、以下の2点。
①精神負荷が低くリフレッシュが不要であること。
②DRAMモードよりも魔法の発動が速いこと。
SRAMモードのデメリットは、
・消費MPが多く、たくさん魔法を使えない
が挙げられる。
解説
RAMは主にDRAMとSRAMの2種類ある。
DRAMはコンデンサという部品に、電荷を蓄えて情報を記憶する揮発性メモリ。
主に主記憶で用いられる。
DRAMの特徴は、「安価で大容量だが、低速かつリフレッシュ動作(一定時間ごとに電荷を供給すること)が必要である」こと。
SRAMはフリプフロップ回路で構成された揮発性メモリ。
主にキャッシュメモリで用いられる。
SRAMの特徴は、「高価で低用量だが、高速かつリフレッシュ動作の必要がない」こと。
ROMの種類
メモキュアになったロムは、いくつかのモードに変身できる。今回は一部を紹介する。
マスクROMモード
文字通り、マスクをかけたロム。
一度マスクをかけたら、敵を倒すまで外すことは出来ない。
効果は特にないが、コロナウイルスには有効かもしれない。
EEPROMモード
電力を操り、敵の記憶を一部改ざんすることが出来る。小さい細かな記憶も改ざん可能。
フラッシュメモリモード
フラッシュビームを放つことで相手の記憶を改ざんすることが出来る。ある程度まとまりのある大きな記憶を改ざんすることができる。
解説
マスクROMの特徴は、「製造時に書き込まれたら、その後はデータの消去や書き込みは一切できない」こと。本来のROMはこれを指す。
EEPROMの特徴は、「電圧を用いる方式で、1バイト単位でデータの消去や書き込みが可能」なこと
ちなみに紫外線でデータを消去するUV-EOROMというのも存在する。
フラッシュメモリの特徴は、「EEPROMと同様に電圧をかけてデータを消去することができ、数十キロバイトの「ブロック」単位でまとめて消去する」こと。